経営志向を増す日本のCIO

「経営」へとシフトするCIOの役割

 日本のCIOの多くを占める“兼任のCIO”が、IT部門以外にどのような業務を統括しているかを示したのが図4である。ここでは、「経営企画」を挙げた人が約半数を占め、CIOに“経営とITの橋渡し役”としての役割が期待されていることがはっきりとうかがえる。これに続くのは、「財務」、「総務」、「人事」といった間接業務で、ここまでの順位は過去の調査結果と同じである。しかしながら、全体の傾向としては、経営企画業務を兼務する人の割合がここ数年増加傾向にあるのに対し、財務/総務/人事の各業務を兼務する人の割合は減少傾向にある。

 また、専任/兼任を問わず、CIOが日常的に統括している業務内容についも尋ねた(図5)。最も多くの回答が寄せられたのは、過去の調査結果と同じく「情報システム戦略の立案・執行」(76%)で、「経営・事業戦略の計画・立案」(70%)が僅差でこれに続いた。ちなみに、後者の回答は、前回の調査から6ポイントもの伸びを示し、3位となった「業務プロセスの改善・再構築」(48%)も、前回の調査と比べ回答率を上昇させた。こうしたことからも、CIOが経営や業務に深く関与する傾向が強まっていることがうかがえる。

ふーん、興味深いですなぁ。。。ユーザー企業さんにとっては、もはやITは単にITではないということですな。