8月のクリスマス

8月のクリスマス スタンダード・エディション [DVD]

8月のクリスマス スタンダード・エディション [DVD]

(2005・東芝エンタテインメント

監督・脚本:長崎俊一
出演:山崎まさよし、関 めぐみ、大倉孝二西田尚美、井川比佐志
評価:☆☆☆☆★

感想:
美しいが古い、どこか時が止まったかのような田舎町。ここで父から譲り受けた写真館を営む鈴木寿俊(山崎まさよし)は、平凡だが人の幸せを写真に焼き付けるその仕事に満足していた。
ある日、友人の葬儀から帰ると店の前に高橋由紀子(関めぐみ)が佇んでいた。彼女は近所の小学校の臨時教員で、生徒たちの写真を焼き増しに来ていたのだ。「そんな気分じゃない」と断る寿俊に、初対面にもかかわらずあっけらかんと要求を伝え、待つ由紀子。そんな由紀子に缶ジュースを持っていく寿俊。そんなきっかけから、由紀子は写真館をたびたび訪れるようになり、寿俊はそんな由紀子を眩しそうに見ながら、会話を楽しむようになっていた。

そんな寿俊には誰にも告げていない秘密があった。彼は不治の病に蝕まれており余命いくばくもない体だった。
しかしそのことは伏せたまま、由紀子との楽しい日々は続いていく。由紀子からのミエミエな誘いで遊園地に出かけた日の夜、寿俊は倒れてしまうが、そんなことを知らない由紀子は毎日写真館に通い続ける。彼女も次の赴任先の学校が決まり、そんな話を寿俊としたかったのだ。
結局そんな思いも叶わぬまま、置き手紙を残して赴任する由紀子。果たして寿俊の命は。寿俊と由紀子のはかない恋の行方は。。。

本作はもともとは韓国の映画でそのリメイク版にあたる。元を見ていないので想像に過ぎないが、やはり日本人が観るにはこちらの方がより感情移入が出来ていいんじゃないだろうか。
特筆すべきは関めぐみ。ここのところ彼女の出演作を何本か見ているが、その演技力は安定しており素晴らしい物を持っている。また本作ではややツンデレ気味なヒロイン由紀子を好演、その他の作品が非常に気になるところだ。(そういえば「ハチクロ」でのあゆ役もハマリ役だった)今後も何作か予定されているようだが、「ハマル役」をしっかり選んで、大事に成長していって欲しい逸材と思う。