ストレージ仮想化で選択を迫られるITマネジャー

 IDCでストレージシステムの調査を担当するリチャード・ビラーズ副社長は、「EMCの場合、ルータがインテリジェント型スイッチ(Cisco Systemsのスイッチなど)と通信することによって接続を確立し、それからアプリケーションとストレージ同士が直接会話する」と説明する。

 「IBMの手法は、ストレージアレイにインテリジェント機能を持たせないというものだ。そのメリットは、共通の管理スキームを使えるという点にある。EMCはアレイにインテリジェント機能を与えることより、情報をルーティングするだけで済むようにするという方式を採用する。だがこの手法は、データレプリケーションなどの機能をサポートしないため、個々のディスクアレイにソフトウェアを追加する必要がある」とビラーズ氏は話す。

 タネジャ氏は、両ベンダーのアプローチはともに有望であり、第一段階の購入では、ユーザーは既に取引のある主要なストレージベンダーを選ぶ可能性が高いと考えている。