もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

評価:★★★★☆

久々の書評です。読んでなかったわけじゃないですが。。。
でも、残念ながら読書ペースは落ちた気がします。。。一日の中で、構えて「読書しよう」って思わない限り活字を読む時間というのは生活ルーティンのなかである程度定型化しています(私だけかな)

私の場合、それが主に電車の中なのですが、iPhoneの登場によりRSSリーダーでのニュースの購読がすべて電車の中に移りました。(これまでは業務の合間に時間を見つけてやっていました。内緒。)
これにより、オフィスでは仕事に注力できるようになったのですが、5-600のエントリを消化するためにはちょうど通勤時間分くらいの時間がどおしても掛かってしまうのです。。。(片道1時間くらい)
というわけで、週末にちょっと時間をとって読むとか、RSSの消化を後回しにして読むとかしない限り、本に向かう時間が無くなってしまったのでした。
これは、今後の生活のうえでのひとつ課題として抱えていたりします。

という前置き(長くなりましたが)はさておき。
巷間では非常に良い良いという評判を聞く本書ですが、少し手をとったのは遅くて今年の頭でした。割とスラスラ読めるので、3-4時間あれば読みきれるくらいの分量。
以下のような章立て。

1 みなみは『マネジメント』とであった
2 みなみは野球部のマネジメントに取り組んだ
3 みなみはマーケティングに取り組んだ
4 みなみは専門家の通訳になろうとした
5 みなみは人の強みを生かそうとした
6 みなみはイノベーションに取り組んだ
7 みなみは人事の問題に取り組んだ
8 みなみは真摯さとは何かを考えた

野球部の女子マネージャー「みなみちゃん」が、『マネジメント』と出会い、そこで書かれているさまざまな教えに従いながら、公立の弱小野球部を甲子園に連れて行こうと奮闘する、というストーリー。

いろいろな方が書評されているとおりで、ドラッカーの『マネジメント』の入門書、というのがこの本になると思います。
ドラッカーは(私は残念ながら『マネジメント』はまだ読んでないのですが)、具体的な警句を挙げてはいますが、具体例は出さない、という印象を持っています。読む側の解釈に任せて、いかようにも取れるようなことを書きます。

本書は、これでもか、というくらい具体的にマネジメントの世界を表現します。「高校野球」という舞台と「女子マネージャー」というキャラを使って。 ストーリー展開には一部ご都合主義的なところも否めませんが、これはもう企画勝ちかと。(ストーリーは二の次。。。)


たぶん、万人にお勧めは出来ません。ドラッカーが好きな人は原書『マネジメント』をあたったほうがきっと得られることは多いと思います(繰り返しますが私は読んでないんですけどね)。

ただ、わかりやすい(単純明快な)ストーリーつきでスラスラ読める入門書としてはお勧めできる内容だと思われます。
表紙だけは何とかして欲しかったですがね。。。(カバー無しに電車の中では読めません。。。。)